以前より気になっていた、夜間コンタクトレンズの「オルソケラトロジー」を試した結果、我が家の娘には合わず断念しました。
使用をスタートしたころは順調に視力が回復し、日中裸眼で過ごせることに感動していたのですが、しばらくするとコンタクトがずれるようになってしまったのです。
今、オルソケラトロジーの使用を検討してる方へ一例として参考になれば幸いです。
1.なぜオルソケラトロジーを始めようとおもったのか
12歳の娘の近視度数は-6.00D、視力は0.03程度です。
小学生になってから視力が落ち始め、小学３年生の時から眼鏡をかけ始めました。
私自身目が悪く眼鏡ユーザーです。
若い頃はソフトコンタクトも併用していました。でも、ドライアイになった＆コンタクトのケアがめんどくさくなって、今は眼鏡だけで生活しています。
それから、コロナの影響でマスク生活の今、眼鏡がくもりがちです・・・
（威張ることではありませんが・・・）
さて、娘の話に戻します。
学校の体育でバレーボールの授業が始まりました。
球技の授業は安全面を考慮し眼鏡を外すのですが、
娘の視力は0.1もありません。
バレーボールの手の構えを先生が説明しているのに、
先生の手元がぼやけて見えないため一人だけ違うフォーム。
途中で先生が気づいてくれて教えてくれたそうですが、
授業後に先生から「眼鏡がないと見えないよね。強制はしないけど、ソフトコンタクトも検討してみたらどうかな？」と言われたそうです。
そうだよなぁ 見えないよなぁ 年々、視力が落ちているし・・・ 眼鏡をかけてマスクをしていると表情もよくわかんないし、中学生だと見た目も意識してくるしねぇ。 でも、コンタクトは早いかなぁ。 私みたいにドライアイになったらかわいそうだしねぇ。視力回復の方法ってないのかなぁ。 裸眼で過ごせるってホント夢だよね・・・
悩みながら、ネットで「視力矯正」や「子どものコンタクト」について調べたところ、
「オルソケラトロジー」に出会いました。
なんでも寝ている間に専用のハードコンタクトレンズを装着すると、
日中は裸眼で過ごせるとのこと。
これはすごい！これしかない！と思い、
オルソケラトロジーを取り扱っている眼科を調べ予約を入れましたが、
何と予約は１か月待ち・・・
やっぱ人気があるんだなぁ・・・１か月後を楽しみに待っていました。
2.オルソケラトロジーのメリット・デメリット
アメリカではすでに100万人以上が使用し、韓国や台湾、シンガポールのアジア諸外国でも人気があるオルソケラトロジーですが、メリット・デメリットについて調べました。
＜メリット＞
- 裸眼のまま日中を過ごすことができる
- 激しいスポーツをする方におすすめ
- 近視の進行抑制効果が期待できる
- 外科的な手術ではないため治療を中止すれば、角膜は元の状態に戻る
- 就寝時装用のため異物感が少なく早く慣れる
＜デメリット＞
- 強度の近視、強度の乱視には不向き
- 遠視の矯正ができない
- 視力が安定するまでに時間がかかる
- 毎日の洗浄・消毒作業等メガネよりも管理に手間がかかる
- メガネより高い
3.オルソケラトロジーの値段
オルソケラトロジーのレンズについては、各眼科によって異なりますのであくまでも参考までに。
私の娘が受診した眼科の料金は以下のとおりです。（2021年7月）
●日本製・・・167､000円
●アメリカ製・・・145,000円
●韓国製・・・134,000円
病院によっては２０万円近く費用がかかるところもあるようです。
保障やメーカー、検査代等の違いによるかと思いますので、詳しくは受診する病院にご確認ください。
とりあえず・・・通常のコンタクトよりコストはかかります。。
4.オルソケラトロジー実体験（失敗だった）
いよいよ体験の日がやってきました。
コンタクトを装着できるかの診察をしてもらい専用コンタクトレンズの装着練習をしました。
初めて異物を目にいれた娘は、ビビりまくって終始かたまっていました笑
娘の近視は強度に近い中度。強度の近視にはオルソケラトロジーの効果が出ないことがあるそうです。
とりあえず、１か月ほど体験してみて
・視力の安定するかどうか
・目の状態（傷や痛みが出た場合は即中止）
・装着した状態で眠れるか（まれに異物感が気になり眠れない子がいるそうです）
上記３点をクリアすれば、最終的に使用OKの判断ができることになりました。
体験終了後、継続となった際にレンズの種類は決めることになりました。
★体験使用中レポート★
[初日]
子どもにとっては、目の中に異物をいれることはとても怖いこと。コンタクトを装着しようとしても目をつぶってしまい、
なかなかうまくいきませんでした。何度も挑戦し（泣きながら挑戦し笑）やっと装着完了しました。
装着後は「目が開けられない～」といって騒いだので、手を引っ張って布団まで連れていきました。
翌朝、まず自分でコンタクトを外そうとするも苦戦。病院で教わった通りにはなかなかうまくいきません。
本人ではとれなくて、目が充血してきたので、コンタクト専用のスポイトを使用し私が取り外しました。
視力は、オルソ（オルソケラトロジーの略）を取りはずした直後は少し見えやすかっが、
感覚的に2~3分ほどで普段の見え方になってしまったそうです。
病院受診。初めてオルソケラトロジーを装着した翌日は必ず病院で目の状態をみてもらいます。
受診の結果、黒目の周りに少し小さな傷ができているが使用続行で問題ないとのことでした。
黒目に傷がついた時点で使用中止になるそうです。
（慎重に装着することを決意する親子でした・・・）
[２日目]
仕事の都合で家に帰れず・・・主人と娘で格闘するもオルソ装着が出来ず、装着断念。（すまん・・・）
視力は、オルソ使用前と同等、初日の装着がなかったことに・・・（そりゃそうだ・・・）
[3日目]
やはりビビって目を閉じてしまうため装着に苦戦。弟が前髪と頭を押さえ、本人は一点を見つめることに集中し、主人が目を開き、私が装着。（家族総出や・・）
夜更かし後に装着したため、装着時間は約6時間と短めになってしまいました。
視力 は、初日同様2~３分程度は視力がupした感覚があるものの、すぐに元に戻ってしまったようです。
[4日目]
一回での装着ができないものの、娘本人で装着することができました！
視力は、少しupした様で本人は感動していたものの、問題発生！
視力upしたものの、裸眼で見えるほどではないが眼鏡の合わなくなりキツく感じるように。
学校で黒板を見るときは眼鏡をかけ、授業以外は裸眼で過ごす感じで、眼鏡をかけたり外したりして過ごしました。
[5日目]
だんだん装着にも慣れ、母が声をかけながら自分で装着できました。
この日は週末で朝寝坊したので装着時間は長めの12時間！
視力は、何と！眼鏡をかけた時と同じくらい見えるようで、娘本人も感動！
4～5時間程度はよく見えたようですが、時間が経つにつれぼやけてきたようです。
ただし、普段使用している眼鏡をかけてもぼやけて見えず、娘の眼鏡よりは度が弱い私の眼鏡がちょうど良い様子。
ん～。普段使いの眼鏡を新しく買わなきゃいけないだろうか。。。
２日後に病院受診だから相談してみよう。。。
[１週間目]
だいぶ慣れてきて自分で装着できるようになりました。
そして、一週間検診日。夕方に病院で測った裸眼の視力は何と0.6でした！朝ならもう少し高かったかもしれません。
目のかゆみが少しあるようで、アレルギー用の目薬が処方されました。レンズをきちんと洗えていなかったかな。。。
とりあえず、視力が安定するまで今後も１週間ごとに受診します。（約１か月）
[10日目]
装着は問題なし。朝の取り外しに手間取ることもありますが、何とか自分で取り外しができるようになっています。
視力は、学校の時間は眼鏡不要。裸眼で過ごせています。夜になると少し見えづらくなるようですが、持っている眼鏡は度が合わず使用していません。
今のところ、目に異常はなく、もう手放せないだろうなと思えるほど満足しています。
[約1か月]
コンタクト装着時の痛みがあったり、朝起きるとコンタクトがずれていて痛みが強かったりでコンタクトを装着しない日がたびたびありました。眼科の先生からは、「コンタクトを付けない日がたびたびあると、視力が安定しないし、購入してもだんだん装着しなくなる場合があるので、その痛みをガマンできない場合はオルソはあきらめた方が良い」と言われました。
しかし娘は「今更メガネに戻りたくない。もう少し頑張りたい」との意思だった為、もう2週間ほど様子をみることになりました。まだまだ本購入に至らず、体験続行となりました。
[１か月半]体験終了 使用断念
使用を開始したころは朝起きると近視矯正がされており、日中裸眼で過ごせることが嬉しくて装着時の痛みをガマンし頑張って装着していた娘。
しかし、だんだん朝起きるとレンズが黒目からずれており矯正されていない日がちょこちょこ出てきました。眼科医に相談し、レンズサイズを交換してみたりもしたのですが、どうも黒目にフィットしてくれないのです。そこで先生からの中止が告げられてしまいました。もともと近視も強かったしこれが限界とのこと。レンズがずれてしまっては、これ以上の視力回復や、改善した視力の維持も難しいとのことでした。ショック！
ものすごく残念ですが、運動系の部活もしているのでふつうのソフトコンタクトレンズに変更を検討しています。
5.体験後の本音 オルソケラトロジーはお勧めできるのか
結果、我が家の娘には合わなかったものの、もし装着持続ができるならかなりお勧めです！
何と言ってもメガネやコンタクトのことを一切気にせず日中生活できることほど素晴らしいことはありません。
オルソケラトロジーを断念してから、数日かけて元の視力に戻っていった娘。「今さら眼鏡には戻れない」と意地をはり、普段は眼鏡をかけずに生活しています。が・・・かなり不便そう・・・近いうちソフトコンタクトレンズを買う予定ですが、やはりオルソケラトロジーが惜しくてたまらないくらいです。
コンタクトレンズの購入を検討している方へ、是非、オルソケラトロジーも選択肢にいれることお勧めいたします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。(*- -)(*_ _)ペコリ
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